Digitize my (lonely) life

家計簿アプリのマネーフォワードを導入して1月弱経過したのでそれについての所感です。

なぜ導入しようと思ったか

  • ひとり暮らしに伴い支出が多様化するのを把握する。

  • とりあえずいちばん有名なアプリを導入してみた。

導入前

導入にあたっては銀行口座等のデータを連携する必要があります。

僕はスマートフォン含むWEB上でそのようなデータをやり取りするのに抵抗があってやっていませんでしたが、今回は連携しました。

口座残高くらい別にバレてもいいや~という感覚もあります。

導入後の感想

良い点

  • 食費が月いくらくらいかかっているか把握できるようになった。

  • 節約志向になった。

  • ICカードを用いた交通費のデータが別アプリを使えばほぼ手間いらずで取得できる。

悪い点

  • レシート撮影が全く使い物にならない。

  • 1日でも記録を忘れるとリカバリーが困難になる。

    • 習慣化が強制されるので悪いばかりでもない気もする。

家計簿アプリの得意分野・苦手分野

家計簿アプリの得意分野は何か。それは、様々な金融資産の情報を連携し、収支を算出することだと思います。

逆に、従来の手書きの家計簿のように、支出を細かく分類して、何にいくら使ったか正確に把握するのには向かないでしょう。

長所の方は、口座の入出金を自動で入手してくれることに起因します。僕は普通預金口座しかもっていないのでありがたみを感じにくいですが、証券口座や定期預金など、いくつかの種類の資産を持っている場合はかなりありがたい存在だと思います。

短所の方は、支出の分類を手動で記入しなければならないことから来ています。例えば、Suicaでコンビニの商品を買うと、分類不明とされるため、何を買ったかを思い出して手動で更新しないといけません。

Digitize my life

興味深いと思ったのは、これらのアプリを最大限に生かそうと思った場合、支払いに関する生活スタイルと、お金に対する考え方を変えるよう促されることです。

具体的に言うと、

  • 支払いはなるべくクレジットカードで済ます。

  • 収入や支出は総額さえわかればよく、具体的に何に使ったかはそこまで気にしない。

  • 証券投資をする。複数の口座を持つ。

なお、自分の資産を増やしていく上で、収支の正確な把握が重要であることは広く知られていることだと思います。

雑に始めるひとり暮らし

実家を出ました。

なぜ引っ越したか

  • 実家暮らしは飽きた。
  • ちょっと会社まで遠かった。
  • 実家クンwwwwwと煽られることが多々あった。
  • 友人の不動産屋さんへ気軽にアポを取れた。

始まり(6月中旬金曜日夕方)

不動産屋に「一人暮らしするんでここらへん・これくらいの値段で物件探して」とラインする。

物件絞り(翌日)

リストが15件くらい届く。全部チェックして候補を絞り込む。 内見の予約を取り付ける。

内見(翌週土曜日)

当日提案された物件含め、3件見に行くことに。

  • 1件目:1階、日が当たらない1R。まあまあ暮らせそうな感じ。
  • 2件目:1件目から値が上がってベランダのある部屋に。おっいいじゃんという感じ。
  • 3件目:1件目と2件目の間くらいの物件。なぜかくっそ汚い冷蔵庫が置いてあって微妙な感じ。

一晩悩んで2件目に申し込む。

この後どっかの審査があったらしいが、俺は特に何もしていない。 そうこうするうちに引越し日が決まる。

家具調達

ベッド、冷蔵庫、洗濯機あたりは必須なので買いに行った。

全部で10万円くらいで買えるだろ~って思っていたらベッドに8万円かかってしまった。

家電量販店やリサイクルショップに足を運んだ。暑さで死ぬかと思った。

引越し日の前の週に買いに行ったが、ベッドの到着だけ相当遅い(3週間~1ヶ月)のが誤算だった。

引越し準備

風呂・トイレ・台所周りはよくわからないなあと思っていたら母にほぼ全部やっていただきました。 あとベッド到着までの一時的な布団をいただきました。

自分で選別したのは衣服・書籍くらい。

手続き関係

  • 引越し業者:不動産屋から紹介してもらった業者を使った。
  • ISP光回線のものを適当に。
  • 契約書:言われるがままに印鑑を押した。
  • 家賃等の振込:めっちゃ金減った。

引越し当日、翌日

週末に引っ越し敢行。一人できた運送屋の兄ちゃんの手際が良かった。

ネット回線工事が引っ越しの翌週になったので、ポケットwi-fiを手配した。

翌日は自宅待機して家具の受取、および電気水道ガスの開始手続き。

引っ越し翌週末

  • 初めて郵便ポストを開けたら、やってない手続きの催促の封筒など、郵便物が大量に入ってて鬱になった。
  • インターネットを開通。しかし数日後にPCのネットワーク周りがぶっ壊れてしばらく繋がらなくなった。

その後

  • 必需品でない家具を買った。

良かった点

  • 家がすぐ決められた。
  • 不動産屋へラインすると70%くらいの確率で一瞬で返って来た。
  • 運送屋の兄ちゃんの手際
  • 立地

悪かった点

  • インターネットは当日から使えるよという話(3回位聞いた)だったのに工事が必要だった。
    • ポケットwi-fi等で一時しのぎは可能
  • ベッドの配送に1ヶ月くらいかかる。

反省点

  • やるべきことが思ったよりたくさんあった。
  • 主要な家具については早めに買うべき。
  • 意外と床は傷があるので内見のときに見ておくべき。
  • 予算は考えるべき……?

予想外の影響

  • やや寂しい。
  • 実家に帰ったときQoLが10倍位に上昇した気分になる。
  • 金銭感覚が雑になって支出をケチるのが面倒になる。

友人の不動産屋さんは東京の東側だったらかなり強いっぽいのでそのへんで探している人は聞いてみてはいかがでしょうか。

僕の周りだと、不動産仲介業者の評判ってすごい悪くって、仲介手数料たけーよとか、時代に合わないとか、対応が悪いとか色々聞いてました。

幸い僕の場合は親切に対応してくださったので満足しています。何かあったときは聞くつもりですし。

物件の探し方を工夫することで、仲介手数料を減らすことは可能だと思いますが、初心者の僕にとっては金を払ってある程度任せる、というスタンスでした。

あるいは、金で知識を買う、リスクをヘッジする、という感覚でしょうか。

あと最悪実家に帰ればいいやって考えると思い切っていけますね。

色々書き忘れている気がするけど、まあこんなところで。

吉田尚記『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』

コミュニケーションに関する書籍。1~2時間でサクッと読めます。 筆者はラジオ番組のパーソナリティをしていますが、「自称コミュ障」です。そんな筆者が仕事を通じて磨いていったコミュニケーション技術が紹介されています。

以下、筆者の主張とそれに対する私の感想です。

  • コミュニケーションの目的はコミュニケーションそのものである。全員協力型のゲームであり、全員が楽しめたら勝利である。

 裏を返すと、何かを伝えるということではないということです。雑談こそコミュニケーションということです。

 飲み会に参加するとして、参加直前に行きたくなくなることってよくあるじゃないですか。でも結局楽しめたことってそれなりにあるもんだと思うんですけど、それはなぜかというとコミュニケーションそのものが楽しく終われることが多いということだと思うんですよね。

  • 自己顕示欲を捨て、相手に興味を持って答えやすい質問をし、相手に喋ってもらおう。

 ちなみにこれは聞き上手とも重なります。聞き上手って自分が喋ってて楽しくなる相手のことなので、上記の技術を実践すると、聞き上手に近づけるとのことです。

 結構相手に対してもてなしの心をもって臨むことを要求しているなと思いました。ただ、自分の提起した話題で盛り上がっていったら面白いな、とも。

  • コミュニケーションは後天的に磨くことのできる技術である。

 人は生まれながらにして自転車にはのれないということです。日本に生まれ育つと当たり前に日本語を聞き取り発話できるようになりますが、コミュニケーションは実はそれほど簡単ではないということです。    練習すればなんとかなるというのは勇気をもらえる話ですね。

レビュー『10日でおぼえるJQuery入門教室』

 

10日でおぼえるjQuery入門教室 第2版

10日でおぼえるjQuery入門教室 第2版

 

 JQueryJavaScriptのライブラリなのでJavaScriptはもちろん、HTML、CSSは登場します。写経を進めると書き方がなんとなく分かっていくイメージ。

7割がJquery、残り3割でAjaxプラグインの話です。

 

JQuery本体については、これを写経して文法を身につければ、あとはリファレンスを参照してどうにかできそうだなという感想でした。

 

Ajaxの章は発売日が古いせいもあり、ほぼ丸々使えなくなっています。これはかなり残念でした。

 

最終章ではJQueryUIの話が出ます。JQueryプラグインはこれ以外にもありますが、一つ紹介するのであとは自分で頑張ってねという感じですね。

レビュー『スッキリわかる サーブレット&JSP入門』

スッキリわかる サーブレット&JSP入門 (スッキリシリーズ)

スッキリわかる サーブレット&JSP入門 (スッキリシリーズ)

業務でほぼドンピシャで使い始めたこともあり、年末年始休みを中心に読んでました。

前回記事の選択基準をすべて満たしており、スムーズに最後まで進めることができました。

  • 前提条件はJavaが少し読めることくらいで、サーブレットJSPの違いが分かってないひと(=俺)でも全く問題ありませんでした。
  • 中盤のMVCモデル、リクエストスコープ、セッションスコープの章がメインテーマ。ここが理解できて使いこなせているひとには簡単すぎると思います。
  • 環境の構築は詳述されているため詰まることはありませんでした。
  • 終盤でH2というDBMSを使いますがこれも手軽でした。
  • サンプルは完全に用意されています。自分でプログラムを全く書かなくてもコピペだけで最後まで進められます。

ちなみにこの本ジュンク堂の「このコンピュータ書がすごい!2017年版」で15位だったそうです。

「このコンピューター書がすごい2017年。」ベスト10発表! - P2P today ダブルスラッシュ

初心者向けの定番のようですね。

プログラミング初級者が参考書籍を選ぶ基準

 あるプログラミング言語フレームワークとかも含みますが)をはじめから学習しようとする場合、書籍は便利です。数百ページに渡るその言語に関する情報が体系化されているからです。

 しかし、その言語がメジャーであればあるほど、参考書籍は数を増していき、選ぶのが大変になります。以下、僕なりの基準を書いていこうと思います。

 想定読者は僕なので、何かしらのプログラムを書いたことはあることとします。

 想定する場面は、ネットで調べたけど決めきれず、書店に赴き何冊かの本を目の前にしているという状況です。僕の考える限り、そこが最もたくさんの書籍を手に取れる場所だからです。

①実行環境の基準が簡単にできる

 最初の方に環境構築の記述があり、記述に従えばハローワールドの出力ができそうだ、とわかるものがいいですね。例えばJavaだったらEclipseの使い方が画像つきでじっくり書いてあるものです。

②サンプルコードが落とせる

 これまた最初の方にサンプルコードのURLが記述してあるものがいいですね。手本は多ければ多いほどよい。

③前半は割と簡単なテーマ、後半は難しそう

 最初から難しいとすぐ挫折しそうなので、前半は知っている内容で復習になりそうなレベルのものを探します。

④新しい

 比較的新しい言語である場合、書籍も最近出版されたものがいいと思います。できれば1年以内。

1冊あたり2~3分でできるので5冊あっても10分強でできると思います。

感想「響け!ユーフォニアム」

ざっくりいうと1期はすごく良くて2期はあと一歩かな、という感想でした。

はじめに

まず、本作品は吹奏楽部をテーマにしたものですので、以下のような性質の競技であることに注意を払う必要があります。

① 採点競技である。さらに、採点基準が判断できない。よって、ライバルと直接対決することは少ない。

 点を多く取ったほうが勝ちという球技に比べて、採点競技は基準が分かりにくいです。しかも、フィギュアスケートや体操では分かりやすい技術も、私達素人にとっては判別できません。

したがって、物語中では、一生懸命続けた練習や、滝を初めとした先生たちの指導によって、主人公たち(北宇治)のパフォーマンスが絶対的に高いことを担保することになります。逆に、演奏当日の頑張りや土壇場の機転はほとんど役に立ちません。

② 集団競技であるため、チームビルディングが焦点となる。

 『ウォーターボーイズ』を想起しました。あとは野球とか。吹奏楽部はそれよりもさらに大人数であるため、メンバーの足並みがそろっていることが重要になります。メンバーの団結が、勝利条件として大きな要素となるわけです。

1期

サンフェスまで

 1期の前半は、サンフェスという大会に出場するまでを描きます。北宇治の吹奏楽部は弱小でしたが、チームとしてまとまり無事大会をやり遂げることができます。

 高校の部活動ものでは、「弱小チームに新入生と先生が加入→鬼のように強くなる」というのは鉄板の流れです。

 上記に上げた部活動ものにおける吹奏楽の注意点も、作中では以下の描写を通じてうまくクリアしていると思います。

  • ①に対して:滝のスパルタ指導、生徒たちの自発的な練習
  • ②に対して:物語開始~サンフェスの成功経験までの描写

ちなみに僕は、バラバラだったメンバーが心ひとつに……というストーリーが大好きです。1期スタートからサンフェスまでは、そういった意味でドンピシャでした。

 実際、ハラハラしませんでしたか?全国大会出場という、一般人の私達からしたらかなりハードルの高い目標を掲げさせられ、生徒たちはそれに従ってかなりの努力を求められる。いつ離反者が出てもおかしくないのでは……?そう思いながら観ていました。

 現実問題として、あのようなハードな練習を課された場合、音を上げる生徒はかなりいると思います。人数の多い部活動の場合、毎回練習に出る生徒もいれば、たまにしかいない生徒もいます。特に2年生は、あまりやる気のないメンバーが残っていたという設定になっています。

 そのような状況下で、ほとんどの生徒が最後までついていったように描かれているのは多少違和感がありますね。やれば出来る子だった、あるいはいなくなった生徒は元から幽霊部員で大した影響力を持たなかった、みたいに思っておけばよいのでしょうかね。

オーディション

 後半では、北宇治は府の大会に向けて練習に励みます。滝は、演奏者を選出するためオーディションを開催します。

 レギュラー争いというのは団体競技において避けて通れないプロセスです。メンバーの選出においてオーディション形式を採用する場合、生徒の立場では一発勝負というプレッシャーがかかることになります。実はこれは本番が一発勝負であることを考えるとうまい仕組みなのかなと思います。

 しかし、採点競技という性質により、どのようにメンバーを決めるかを描くのはより難しくなります。

今回のオーディションは2つのフェーズがあったように見えます。

  • 基準点をクリアできるかを試される
  • 限られたポストを巡って争う

 上で描かれたのは主に夏紀・久美子で、下はソロパート争いですね。

 夏紀は当落線上から落選したという感触を受けます。アニメでは結構淡々と描かれていましたが、だからこそ想像をかきたてられますね。この部分の夏紀掘り下げた薄い本あったら紹介してください。マジで。

 ソロパート争いは、麗奈と香織によるものですが、ここは決着までのプロセスがとても綺麗で良かった。なお、このときの優子は一線を踏み越えかける程度の行動をおこしており、危ない人物だという評価をさらに強めることになりました。

久美子の挫折

 オーディションに合格し、主人公の久美子は大会曲の練習に励みます。しかし、ユーフォの難しい部分をうまく演奏できず、滝先生に久美子をはずしてあすかのみで演奏するよう指示されてしまいます。

 久美子はめちゃめちゃ悔しい気持ちになります。滝先生のうまいフォローもあり、練習への熱は維持されます。

 1期はスポ根だ、と友人が言っていましたが、その性質はこのくだりによるものが大きいと思います。僕はスポ根エッセンスは嫌いではないし、とても熱心に練習する久美子たちに惹かれていきました。

 久美子は気持ちの面ではすぐに乗り越えましたが、技術的にも2期でこのパートを任せられることになることで乗り越えることに成功します。久美子はとても喜んでいましたし、とてもいいシーンでした。

 なお、久美子が技術的に壁にぶつかるのはこのときだけです。

まとめ・その他

 1期はチームビルディング、オーディション、主人公の挫折と成長の3つがテンポよく描かれていました。北宇治は府大会を突破して関西大会へ出場したことで幕を閉じます。

 人間関係要素についてですが、久美子と麗奈の関わりが多く描かれていました。中3のときに麗奈が久美子に強烈な印象を残したのが理由です。振り返ってみると1期当初の久美子は麗奈にビビりまくりでした。下の名前で呼びあうようになって本当に良かったですね。久美子が「麗奈……」ってよぶときたまにすごくエロい感じを受けるのは僕だけでしょうか。

 滝先生はとてもいいキャラしていますね。北宇治の柱であり、生徒が超えるべき壁でもあります。あの知的で清潔感がありつつも、かなりうさんくさいキャラデザ(とCV)はすごくいいです。

2期

 2期は前半が関西大会まで、後半が全国大会までです。2期ではスポ根要素は抑えられ、代わりに人間関係を描く場面が増えます。前半は南中出身の2年生、後半はあすかです。

 2期はいいところも悪いところもあったなという印象ですので、それぞれ説明します。

 2期のいいところ

  • 南中出身の2年生たち、特に優子
  • 10話の久美子(あすかと麗奈への態度の違い)
  • 「お姉ちゃん大好きだよ!」

2期の良くないところ

  • 全国大会編

2年生

 希美が部への復帰を希望するものの、みぞれが彼女を苦手としているため、あすかが許可を出さず、その後事件が起きるというストーリーになります。

 ここで僕の中で優子への評価が急上昇します。あんなに仲間思いだったとは知らなかったし、脱走したみぞれを見つけた後のやり取りは涙なしでは見られませんでした。1期のときにただの狂信者だと思っていて本当にすまんかった。

10話の久美子(あすかと麗奈への態度の違い)

 全国大会が決まって以降、あすかが大学受験や母親との確執を原因に退部寸前に追い込まれます。このまま退部させまいと、様々な生徒が説得にかかります。

 10話で久美子は、あすかに最後の説得を試みます。あすかは「境界線引いて踏み込む事は絶対にしな」いで「安全な場所から見守る」だけの久美子を拒絶しますが、あすか先輩のユーフォが好きです、あすか先輩とコンクールに出たいです!という感情丸出し涙ボロボロの訴えにあすかも心動かされます。

 自分の本心を見せないあすかがそれを言ってもブーメランにしかならんだろ…と思いましたが、久美子が建前無視で向き合ったのはこのときが最初で最後だったように思えます。とてもいいシーンでした。

 ちなみに、ほぼおなじ頃に麗奈には、滝先生に奥さんがいた(5年前に死別)という事実を隠していたことを怒られます。久美子は、「奥さん、いないんだよ…」と言って応援していますが、

いや絶対見込みないでしょ

 と思いました。ならばそのようなことを真顔で言っちゃう久美子はなかなか役者だなと思いました。

「お姉ちゃん大好きだよ!」

 印象に残っているセリフです。全国大会が終わって帰ろうとする麻美子への久美子の言葉です。

 麻美子は久美子にユーフォニアを始めるきっかけを与えた人物であり、久美子が自分の演奏を最も聞かせたい人物であると思います。麻美子は今までの失敗をくやみつつも前を向いて歩き出そうとしていました。

 そんな姉に対し、僕は感謝を伝えると思っていましたが、実際は上記のセリフでした。考えてみれば、わざわざ会場まで来てくれたのだから感謝は当然なわけで、その上でかけがえのない家族に対する愛情を伝えたのだと思います。非常にいいセリフだなと思ったシーンです。

全国大会まで

 僕はこの部分、10話のあすか説得シーン以外は微妙だなという感想でした。 理由としては、

  • 目標を達成してしまったという、弛緩
  • あすか先輩が合わない
  • 久美子の心情の変化が気に入らない

 まず目標は全国大会出場だったわけで、それを達成してしまったときに新しく目標を立てて維持するのは大変だというイメージがあります。そこらへんなんとなく雰囲気でじゃあ頑張ってみるか、という描写になっていましたがそれでは勝てないと思います。

 結局銅賞という結果になったわけですが、なぜ金賞に届かなかったのか、という理由の説明が欲しかったなと思いました。

 代わりに描かれていたのはあすかの離脱騒動です。このときの練習では結束が乱れ、演奏のパフォーマンスは下がります。後半の殆どの話を割いてあすかの話が描かれていたわけで、さすがに長いなと感じました。

 あすかは道化を演じる本心をなかなか見せないキャラクターです。性格も変わっていて、ユーフォニアムも上手で秀才だという超人です。彼女は模擬試験の優秀な成績を交渉材料に部への復帰に成功しますが、彼女にとっては数ある策のうちの一つがはまったに過ぎなかったのかと思います。

 実は、もっと早く復帰しようとして失敗していたのかもしれない。あるいは、復帰できなくても仕方ないかという覚悟もあったのかもしれない。少なくとも模擬試験の成績にすべてを賭けていたはずがありません。

 そういった策略の可能性を想像させてしまうあすかのパーソナリティは、響け!ユーフォニアムというアニメには合ってないんじゃないかなと思いました。

 久美子のあすかへの好意はかなり高く、最終話の後半で二人きりで話しこみ、久美子はあすかの大切なノートを選別として渡されます。

……麗奈のことはどうしちゃったの?

 1期であれだけ仲良くなったのに2期では結局あすか推しのまま最終話までいってしまったので、そこは残念でした。


 色々語ってしまいましたが、全体としてはとてもいい作品だったと思います。見てよかったと思いました。あと宇治川が綺麗でした。巡礼したい。