レビュー『チーム開発1年目の教科書』

技術書典には参加していませんが、こちらの書籍を読みましたのでレビューします。

マインドセット

チーム入りたて、チーム開発も初めての自分が、1日でも早く価値を生み出せるようになるにはどうすればいいか?という問いから始まっています。

その中で本書が主張しているのは、コミュニケーションであったり、情報の整理であったりします。

情報整理の効率化については、Markdownを取り上げてかなり掘り下げられています。

コードを書くのも価値創造ですが、情報の整理(あるいはその効率化)も価値を生み出していると思います。

スコープの絞り込み

似たようなタイトルの商業書籍に『チーム開発実践入門』というのがあります。

チーム開発実践入門 ~共同作業を円滑に行うツール・メソッド (WEB+DB PRESS plus)

チーム開発実践入門 ~共同作業を円滑に行うツール・メソッド (WEB+DB PRESS plus)

ざっくりいうとそこで取り上げられているのは、バージョン管理・チケット管理・CI・CDです。

体系的に学ぶことができますが、分量も300ページとそれなりです。

一方、本書ではチケット管理以降をバッサリと切り、100ページ強に抑えることができました。   これはスコープの絞り込みによるもので、「1年目」ならGitの把握の方が優先だということでしょう。

論理の省略

Markdownを取り上げるにあたって一つ気になったのは、論理の省略です。

どういうことかというと、例えば私は今のプロジェクトでドキュメントはワードやエクセルで書いています。

すると、Markdownが活躍する余地はありません。なぜなら対応していないからです。

なので、「ドキュメントは何処に、なんのソフトウェアで書かれるべきか」という説明があると「なぜMarkdownを身につけるべきなのか」という問いについて、納得感が出てくると思いました。  

その他

誤字がいくつかあったので、どこかで指摘しようかなと思っています。